アンチエイジングや骨粗しょう症予防など、健康寿命(※)の延長にも効果が高い「筋トレ」。
体力低下を気にして、40歳・50歳から始めてみようと思う方も多いと思います。
この記事では、中高年から筋トレを始めようという方が挫折せず、効率的に継続できるトレーニング方法について考えます。
※健康寿命とは「心身ともに自立し、健康的に生活できる期間」のことです。(参照:公益財団法人 生命保険文化センター ホームページ 『健康寿命とはどのようなもの?』)
コンパウンド種目とアイソレーション種目
筋トレの運動方法には、大きく2種類のものがあります。
それは「コンパウンド種目」と「アイソレーション種目」というものです。
コンパウンド(Compound)は複合的なという意味の英語で多関節運動、アイソレーション(isolation)は分離や孤立という意味で単関節運動のことを指します。
代表的なコンパウンド種目としては、フリーウェイトを用いるスクワットが有名ですね。

この運動は様々な筋肉を、複合的に同時に鍛えられるメリットがあります。
アイソレーション種目なら、大腿四頭筋を鍛えるレッグカールや上腕二頭筋を鍛えるアームカールなどがあたります。

こちらの運動では反対に、狙った筋肉だけを鍛えられる。というメリットがあります。
では、中高年から筋力トレーニングを始めようとされる方にとって、どちらの運動が適していると思いますか?
私は「コンパウンド種目の運動」の方が適していると考えています。
コンパウンド種目が中高年の筋トレに適している理由
① 時短になる

もしあなたが、ボディビルダーを目指し週に何時間も鍛える時間が取れるならアイソレーションな種目は良いかもしれません。
ですが、1週間に1~2回程度しか運動に時間を割けないような方であれば、アイソレーション種目でのトレーニングは難しいでしょう。
また、細かく筋肉を鍛えていると、連動する他の大きな筋肉を鍛える前に限界が来てしまうため、トレーニング部位ごとに日を分けて行う必要があり、手間をかけて行わなければなりません。
その点、複数の筋肉を同時に鍛えられるコンパウンド種目の運動であれば、お仕事やプライベートタイムへの負担を軽くすることができるでしょう。
② 最大パワーを発揮しやすい
筋トレのセオリーとして「大きな筋肉から順番に鍛えていく」というものがあります。
これは、小さな筋肉を先に鍛えてしまうとそれがボトルネックになり、大きな筋肉に最大パワーを発揮させ難くなってしまうためです。
こういう制約があるため、アイソレーションな運動には、緻密なトレーニング計画が必要となります。なかなか素人には難しい仕事です。
ところがコンパウンドな運動では、大きな筋肉と小さな筋肉を連動させて同時に鍛えるので、最大パワーでのトレーニングを簡単に行うことができます。
さらに大小の筋肉が連動させるとより高重量を扱えるようになるので(プーリーローでは握力合計よりも大きな重量を扱える人が多い)、筋肉に最大パワーを発揮させる効率的な筋トレには、コンパウンド種目のほうが良いでしょう。
③ 筋肉の連動性が高まる

アイソレーションな種目よりもコンパウンドな種目の方が、筋肉の連動性も併せて鍛えることができます。
コンパウンド種目トレーニングでのストリクトフォーム(ターゲットの筋肉トレーニングとして正しい動作)が理解できると、自然とチーティング(ターゲット以外の筋肉で勢いをつける動作)も一緒に学ぶようになります。
多関節を同時にトレーニングできる運動の利点として、体験的に筋肉の連動性も高まっていくようです。
④ まとめ
いかがでしょうか?
全身の筋力が衰えていく、40歳・50歳のトレーニングには全身を効果的に鍛えることができるコンパウンドな種目が良いというのがわかります。
また筋トレ初心者の方が、パフォーマンスを上げたい場合にもコンパウンド種目トレーニングがおすすめです。
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この記事を作成しました

手技療法機器、リハビリ・トレーニング機器の製造販売会社の代表を務める。
手に負った深刻な怪我を、湿潤療法(ウェットドレッシング)という新しい創傷治療法で、小島医師に治癒してもらった経験から関係が深まる。
その後、「筋肉ドクター」から独自の運動療法理論や筋トレに関する薫陶を受け、YATAGARASUの開発・製造のパートナーとなる。
2019年より、WCEM(WORLD CONFERENCE ON EXERCISE MEDICINE:世界運動療法学会)外部委員を務めています。